大判例

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東京高等裁判所 昭和51年(ラ)329号 決定

決定に対する抗告は、当該決定により不利益を受けた者に限りこれをなし得べく、然らざる場合には不適法として却下しなければならないこというまでもない。ところで、訴訟上の救助申立手続は、専ら、国に対して特別の措置を要求するものであり、その訴訟上の相手方は、対立当事者としてその手続に関与するわけではなく、しかも、訴訟上の救助の付与があったからといって、直ちに、その訴訟における攻撃防禦の方法に関して不利益を被るいわれもない。もっとも、裁判所が原告に対して不当に訴訟上の救助を付与する旨の決定をすることにより、被告は、原告の訴状への印紙不貼用を理由とし訴却下の判決を求め得る訴訟上の権利が侵害されることにはなるが、かかる権利侵害は、単なる反射的ないしは形式的な不利益にとどまり、抗告によって保護さるべき利益とはなし得ない。また、原告が訴訟救助を得た結果、訴訟費用の担保供与義務が免除される点では、担保供与を申し立て応訴を拒み得る被告としては、将来の訴訟費用の償還請求につき無担保で訴訟をしなければならないという直接の不利益を被るものというべきであろうが、別紙目録記載の者らが訴訟費用の担保提供義務(民訴法一〇七条参照)を負う者に該当しないことは、記録に徴して明らかであり、他に、抗告人につき本抗告を認めるに足る利益を見出すことができない。

(渡部 浅香 中田)

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